営業マン自身も見積に乗せる。「無料でやります」は本当に親切なのか

営業ノウハウ

おはようございます!

熊本は7月末の40℃近い猛暑日を過ぎて、34℃くらいだと涼しく感じられるようになりました(笑)

だけど実際、朝起きてから窓を開けるとクーラーがいらないくらいの気温になってきています。

それでもまだまだみなさん熱中症にお気をつけください。

さて今日のテーマは「営業マンは自分のことも見積りにのせましょう」という話です。

この言葉だけだと「どういう意味?」と思われますよね。

今日のテーマはとくに営業マンなりたての人が陥りがちなよくない一手です。

どうぞ最後までお付き合いください。

お客さんから急なお願いがあったときに

営業をしていると、お客さんから急なお願いをされることがあります。

「今日中にこれを持ってきてもらえませんか?」

「明日の朝一番で必要なんです」

そんな依頼です。

もちろん営業マンですから、できる限りお客さんの要望には応えたい。

私自身も、急な納品依頼が入って、もともと予定していた仕事を変更し、商品を取りに行ってそのままお客さんの会社まで届けた、ということは何度もあります。

営業としては、こういうときに動けることも一つの価値だと思っています。

ただし、一つ注意しなければならないことがあります。

それは、

「営業マンが動いた時間まで無料にしてはいけない」

ということです。

商品だけが価値ではない

例えば、通常であれば運送便で納品する商品があったとします。

ところがお客さんの発注忘れによって在庫がなくなり、

「申し訳ないけど、今日持ってきてもらえない?」

とお願いされた。

そこで営業マンが予定をキャンセルし、車を走らせて商品を届ける。

この場合、私は商品代だけを請求するのではなく、状況によっては「緊急対応費」などを見積に加えてもいいと考えています。

なぜなら、営業マンが動くことにも当然コストがかかっているからです。

移動する時間もあります。

ガソリン代もかかります。

本来やる予定だった仕事も後回しになります。

場合によっては、その後の予定をすべて組み直さなければならないこともあります。

自分はタダではありません。

商品そのものだけを見ると金額は同じかもしれません。

しかし、通常納品と緊急納品では、こちら側が提供しているサービスは明らかに違います。

その違いを「いつものことだから」と無料にしてしまうと、後々困ることになります。

一度無料でやると、それが「普通」になる

人間は不思議なもので、一度してもらったサービスにはすぐ慣れます。

最初は、

「急なのに持ってきてくれてありがとう」

と言っていたお客さんでも、それが何度か続けば、

「なくなったら持ってきてもらえばいい」

という感覚になることがあります。

こちらとしては特別対応をしているつもりでも、お客さんにとっては通常サービスになってしまう。

これが怖いところです。

本来、在庫管理はお客さん側で行うものです。

発注を忘れて商品がなくなったのであれば、基本的にはその会社、もしくは担当者側の管理の問題です。

もちろん商社ですから、そこを助けること自体は悪いことではありません。

むしろ困ったときに助けられることは、商社営業の価値の一つだと思います。

ただ、

「助けること」と「こちらが不利益をすべて被ること」は別の話です。

ここを一緒にしてはいけません。

後から有料にするほうが難しい

無料対応でもう一つ問題なのが、後から料金を取ろうとしたときです。

これまで何度も無料で届けていたのに、ある日突然、

「次回から緊急対応費をいただきます」

と言われたら、お客さんはどう感じるでしょうか。

おそらく、

「今まで無料だったのに」

と思います。

本当は最初から特別対応だったにもかかわらず、こちらが無料にしていたことで「無料が当たり前」という基準を作ってしまったのです。

結果として、こちらが悪いことをしたわけでもないのに、お客さんからの印象を悪くしてしまう。

これは非常にもったいないと思います。

だからこそ、最初からルールを作っておくことが大切です。

通常納品は通常価格。

緊急対応が必要なら、その分の費用がかかる。

この線引きをしておけば、お客さんにも理解してもらいやすくなります。

お金がかかることで、お客さん側も改善する

緊急対応費を請求することは、決してお客さんを困らせるためではありません。

むしろ、結果的にお客さんのためになることもあります。

例えば、

「今回、緊急対応費が5,000円かかった」

という事実があれば、

「次から在庫が何個になったら発注するようにしよう」

「発注担当者が休みでも分かる仕組みにしよう」

といった改善につながることがあります。

もし毎回無料で届けてもらえるなら、改善する必要性を感じないかもしれません。

つまり、適正な費用を請求すること自体が、お客さんの管理体制を見直すきっかけになることもあるのです。

これも一つの付加価値だと私は思っています。

新人営業マンほど「無料でやります」と言いがち

特に気をつけてほしいのが、新人営業マンです。

新人の頃は、どうしてもお客さんに気に入られたいと思います。

「これくらいなら僕がやりますよ!」

「ついでなので無料で大丈夫です!」

つい、こんなことを言ってしまいます。

気持ちはよく分かります。

私も営業を始めた頃なら、同じように考えていたと思います。

でもちょっと待ってください。

その一言は将来の自分に負債を先送りしている可能性があります。

今回無料でやれば、次回も期待されます。

次回もやれば、その次も期待されます。

そして、いざ断ったときに、

「前はやってくれたのに」

と言われる。

自分で自分の首を絞めることになります。

そもそも会社員の場合、「この仕事は無料で受けます」という判断を営業マン個人が勝手にしていいわけではありません。

会社から給料をもらい、会社の車を使い、会社の時間を使って仕事をしているからです。

もし自分自身が個人事業主で、

「今回は今後の付き合いも考えて無料にしよう」

と判断するのであれば、それは経営判断です。

しかし会社員は違います。

特に新人営業マンであれば、なおさら自分だけで判断するべきではありません。

迷ったら上司に相談すればいいのです。

まとめ:自分を安売りしない

営業マンが売っているものは、商品だけではありません。

情報を集めること。

メーカーと交渉すること。

トラブルが起きたときに動くこと。

急ぎのときに商品を届けること。

こうした営業マン自身の働きも、お客さんに提供している価値です。

だから私は、

「営業マン自身も見積に乗せる」

という感覚を持っておいたほうがいいと思っています。

何でもかんでも請求しろ、という話ではありません。

ときにはサービスすることもあるでしょう。

ただ、そのサービスを「無料で当然」と思われないようにすること。

そして、自分自身も「自分が動くことには価値がある」と認識しておくこと。

お客さんの要望に応える。

でも、自分を安売りしない。

長く良い関係を続けるためには、そのバランスがとても大切なのではないでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました