クレーム対応で私が失敗した話。「慌てさせたかった」と言われて気づいた営業の反省点

営業ノウハウ

おはようございます!

今日は、過去に私が仕事で犯したミスについてお話しします。

仕事で失敗すると、その瞬間はかなり落ち込みます。
できればなかったことにしたいですし、思い出すだけで嫌な気持ちになることもあります。

ただ、失敗から学べることは本当に多いです。

失敗をしない人間は成長しない、とまでは言い切れないかもしれません。
しかし、失敗をきちんと振り返れる人は、確実に次の仕事に活かせると思っています。

今回は、私が実際に経験したクレーム対応の失敗について書きます。

最後には、その件でお客さんから言われた意外な一言も紹介します。
この一言が、私にとってかなり大きな学びになりました。

クレーム事案の詳細

まずは、そのクレーム事案の流れをお話しします。

あるお客さんから設備の修復を依頼されました。

私はその設備をメーカーへ発送し、約2か月後に補修を終えたものをお客さんのもとへお返ししました。

ところが、納品してすぐにお客さんから連絡が入りました。

「これまでと補修箇所の形状が違う!」

送られてきた写真を確認すると、たしかにお客さんの言う通りでした。

私はすぐにメーカーへ連絡し、どうして今までと違う施工になったのか説明を求めました。

実は、そのメーカーの営業担当者は以前の方から新しい方へ変更になっていました。
営業担当の変更自体は、仕事をしていればわりとよくあることです。

新しい担当者からは、

「すぐに施工担当者に確認します」

という返事がありました。

その後もメーカーとやり取りを続け、どこで指示が間違ったのか、確認作業を進めていました。

しかし、なかなか確かな返事がもらえないまま、1週間が経過しました。

すると、お客さんから連絡が入りました。

「あの件どうなった?すぐに設備を使いたいのに、使えないんだけど」

当然です。
お客さんからすれば、設備が使えない状態が続いているわけです。

そのタイミングで、メーカーから次のような提案がありました。

「手直し作業をお客さん側でできないでしょうか。代わりに、次の修復作業の注文時にお値引きさせていただきますので」

この提案で、お客さんの怒りはピークに達しました。

「一体いつまで待たせるんだ。こっちだって人手不足なのに、なんで手直し作業をやらないといけないんだ」

「私も自分のミスでクレームを出したときは、九州から大阪まで車で行って即対応した。それが普通だろ」

「もう次からは別の業者に切り替えるから、もういいよ」

私は深く謝罪し、メーカー担当者へすぐに連絡しました。

「すぐにこちらへ来て対応してください。もう関係を切ると言われています」

さすがにメーカー側も慌てて、

「来週月曜日にそちらへ行きます」

と返事がありました。

そして実際に手直し作業を行い、施工の仕上がりをお客さんに確認してもらいました。

完了報告をしたところ、あれだけ怒っていた工場長も、最後は大人の対応をしてくださいました。

「遠いところわざわざ来てもらってありがとうございました。またよろしくお願いしますね」

何とか次回からも任せてもらえることになりました。

ただ、これは結果的に関係が切れなかっただけです。
対応としては、私にもメーカー担当者にも大きな反省点がありました。

最初にすべき対応を間違えた

私が最初にやったことは、メーカーに対して「どうして施工が今までと違うのか」と説明を求めることでした。

もちろん、原因を確認することは大切です。

ただ、それは最初にすべき対応ではありませんでした。

まず最優先すべきだったのは、お客さんが求めていた状態に戻すことです。

原因究明は、そのあとでもできます。

お客さんが困っている状況で、こちらが原因確認ばかりしていても、お客さんの不満は解消されません。

営業として大切なのは、まず目の前のお客さんの困りごとを止めることです。

今回の私は、その順番を間違えていました。

とにかく対応が遅すぎた

クレーム対応には、大原則があります。

「対応は早ければ早いほどいい」

これは本当にその通りです。

今回の件では、お客さんから最初に連絡があってから、実際に手直し施工を行うまでに10日も経過していました。

自分で言うのもおかしいですが、遅すぎます。

新人が同じ対応をしていたら、私ならかなり厳しく注意していたと思います(笑)

それくらい、クレーム対応で10日という時間は長いです。

お客さんはその間ずっと、設備が使えない状態で困っていました。
こちらが裏側で確認を進めていたとしても、お客さんから見れば「まだ何も解決していない」という状態です。

この感覚を忘れてはいけません。

お客さんに甘えていた

実は、このミスは私が新人のころの話ではありません。

そのお客さんには長く通っていました。
工場長ともある程度関係ができていて、いろいろな案件を任せてもらえるようになっていました。

だからこそ、どこかに甘えがあったのだと思います。

「少しくらいのミスなら許してくれるだろう」

今振り返ると、営業としてかなり危ない考え方です。

信頼関係があるから許されるのではありません。
信頼関係があるからこそ、裏切ったときの失望は大きくなります。

長く付き合っているお客さんほど、雑に対応してはいけません。

むしろ、信頼して任せてくれている相手だからこそ、トラブル時には最優先で動くべきでした。

このブログで営業ノウハウを語っている私ですが、まだまだ反省することはたくさんあります。

こうした失敗も包み隠さず書いて、誰かの反面教師になればと思っています。

「慌てさせたかった」という言葉の意味

その後、私の上司と工場長がゴルフ接待で会ったときに、工場長がこんなことを言っていたそうです。

「よしむら君を慌てさせたかったんだよね」

最初に聞いたとき、私はすぐに意味が分かりました。

私は普段から、よく冷静だと言われます。
「いつも落ち着いているね」と言われることも多いです。

トラブル対応のときも、焦らずに一つひとつ整理して対応するべきだと思っています。

もちろん、それ自体は悪いことではありません。

焦れば焦るほど、間違った判断をする可能性は高くなります。
クレーム対応でも、冷静さは必要です。

ただ、今回の工場長は、私のその態度が気になったのだと思います。

「こっちはクレームを言っているのに、なんでそんなに落ち着いているんだ?」

対応が早ければ、冷静さは安心感になります。

しかし、対応が遅い中で冷静に見えてしまうと、それは安心感ではなく「他人事」に見えてしまいます。

工場長も、ある程度は私の性格を知ってくれていました。

それでも、設備が使えず困っている状況で、こちらの対応が遅い。
そのうえで私が落ち着いて見えていたら、

「本当にこちらの怒りや困りごとが伝わっているのか?」

と思うのは当然です。

その工場長の前だけでも、演技でよかったのかもしれません。

「これはまずい。すぐに動きます」

そういう焦りや本気度が、もっと見える対応をすべきでした。

「慌てさせたかった」

この言葉は、私の営業人生の中でもかなり印象に残っています。

まとめ

今回のクレームで私が学んだことは、クレーム対応では「冷静であること」と「急いでいるように見えること」の両方が必要だということです。

もちろん、焦って場当たり的な対応をしてはいけません。

原因を確認し、関係者と調整し、正しい対応をすることは大切です。

ただ、お客さんからすれば一番知りたいのは、

「自分たちが困っていることを、本気で受け止めてくれているのか」

という部分です。

こちらがどれだけ冷静に対応しているつもりでも、その姿勢が「のんびりしている」「他人事のように見える」と受け取られてしまえば、信頼は一気に崩れます。

今回の私の失敗は、原因究明を優先しすぎたこと。
そして、長い付き合いのあるお客さんに甘えてしまったことです。

クレームが起きたときに最初にやるべきことは、言い訳でも説明でもありません。

まずは、お客さんが困っている状態を止めること。
そして「すぐ動いています」という姿勢を、言葉と行動で伝えることです。

営業に必要なのは、ただ冷静に処理する力だけではありません。

相手の不安や怒りに対して、こちらもちゃんと重く受け止めていると伝える力も必要です。

信頼関係があるお客さんほど、甘えてはいけない。

むしろ信頼してくれている相手だからこそ、トラブル時の対応ひとつで、その後の関係が大きく変わります。

私自身、今でも完璧な営業マンではありません。

だからこそ、こうした失敗も包み隠さず書いておきたいと思います。

この記事が、どこかの営業マンのクレーム対応で少しでも役に立てばうれしいです。

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