営業マンが絶対にやってはいけないこと|お客様のアポを軽く扱ったメーカー営業の話

営業ノウハウ

こんばんは。
今日も鮎の塩焼きを焼いている営業マンです。

今回は、今の会社に入ってから1、2を争うほど腹が立った、あるメーカー営業マンの話です。

自分に対してだけならまだしも、私のお客様に対しても非常に失礼な対応だと感じました。

当時は本当に腹が立ちました。
ただ、今振り返ると「営業として絶対にやってはいけないこと」が詰まった出来事でもあります。

皆さんは、そんな人もいるんだな、くらいの気持ちで読んでください。
反面教師としては、かなり学びのある話です。

もともと少し癖のある営業マンだった

もう3年ほど前の話です。

お付き合いのあるメーカーの営業マンから、

「お客様のところへ商品説明に行きたいので、訪問のアポを取ってほしい」

という依頼がありました。

目的は、そのメーカーの商品を売り込むことです。

まず前提として、私は正直その営業マンがあまり得意ではありませんでした。

話し方の端々に、どこか相手を小馬鹿にするような雰囲気があったからです。
「こんなことも知らないんですか」
と直接言うわけではないのですが、そういう含みを感じることが何度かありました。

ただ、仕事は仕事です。

相手が得意な人であっても、苦手な人であっても、会社員同士やるべきことはきちんとやらなければいけません。

私はその営業マンに言われた通り、お客様の担当者のところへ行き、訪問できそうな日程を確認しました。

お客様はすぐに予定を出せるわけではない

うちは製造業向けの商社です。

お客様の担当者も、工場の中で日々いろいろな対応をしています。
現場確認、社内調整、設備対応、急なトラブルなど、予定は常に動きます。

その場で、

「はい、この日でお願いします」

とすぐに決められることばかりではありません。

今回もお客様からは、

「確認して、後で連絡するから」

という返事をいただきました。

これはよくある流れです。
そして予想通り、1週間ほど連絡はありませんでした。

営業をしていると、このあたりはある程度想定内です。

そこで改めて、

「先日お伺いしたメーカー訪問の件ですが、日程いかがでしょうか」

と確認しました。

するとお客様は、

「ああ、そうだったね。ごめんごめん」

と、これも予想通りの反応でした。

そこから候補日をいくつか出してもらい、私はその結果をメーカー営業マンへ電話で連絡しました。

「もう他の予定を入れました」と言われた

お客様からもらった候補日を伝えると、信じられない返事が返ってきました。

「え?連絡が来なかったので、もう他の予定を入れましたけど」

一瞬、何を言っているのか分かりませんでした。

こちらからお願いして、お客様に時間を作ってもらう訪問です。
お客様から「ぜひ来てください」と頼まれたわけではありません。

そのメーカー営業マンが商品を売り込みたいから、こちらが間に入ってアポを取っていたのです。

それなのに、お客様が忙しい中で日程を確認してくれている間に、勝手に別の予定を入れていた。

正直、かなり腹が立ちました。

お客様の時間を何だと思っているのか。
自分の予定だけで仕事が回っていると思っているのか。
そんな気持ちになりました。

もちろん、その場で怒鳴るわけにはいきません。
事務所内でもありましたし、感情的になっても良いことはありません。

私は電話口で、

「はい、分かりました」

とだけ伝えて、電話を切りました。

その時点で、私は心の中で決めました。

この人とは、信頼して仕事はできない。

お客様にどう伝えるかでさらに悩んだ

問題はその後です。

お客様には、こちらから日程確認をお願いしています。
忙しい中で候補日を出してもらっています。

それなのに、

「メーカー担当者が他の予定を入れたので、訪問はなしになりました」

とは、なかなか言いづらい。

本音では、

「すみません。先日のメーカー訪問の件ですが、担当者が他の予定を入れたそうです。正直、失礼な話です」

と言いたい気持ちもありました。

ただ、それをそのまま伝えると、お客様とメーカーの関係にも影響します。
こちらの商社としての立場もあります。

結局私は、

「緊急対応が入ったようで、今回はいったん見送りになりました」

という形で伝えました。

でも、内心ではかなりモヤモヤしました。

なぜ自分が、この人のためにお客様へ気を遣わなければいけないのか。
なぜ自分が、こんなフォローをしなければいけないのか。

怒りというより、営業としての信頼を軽く扱われた感覚が強かったです。

上司には正直に報告した

その後、上司には事の経緯をすべて伝えました。

そして、

「私はもう、あの方とは仕事ができません」

とも伝えました。

これは感情だけで言ったわけではありません。

会社にとって大事なお客様に、そういう対応をする人を引き合わせることは、こちらの評価にも関わります。

お客様から見れば、メーカー営業マンも、そこに連れてきた商社も、ある意味では同じチームに見えます。

つまり、メーカー側の失礼な対応が、こちらの信用低下につながることもあるのです。

その後、上司経由で話が伝わったのだと思います。
本人から謝罪の電話もありました。

ただ、私としては、

「はい、分かりました」

としか言えませんでした。

一度失った信頼は、そう簡単には戻りません。

営業は商品だけで仕事をしているわけではない

営業という仕事は、商品を説明するだけの仕事ではありません。

価格を出す。
納期を確認する。
見積もりを作る。
カタログを渡す。

もちろん、これらも大事です。

でも、それ以上に大事なのは、相手の時間や立場を想像することです。

お客様にも予定があります。
社内調整があります。
現場の都合があります。

商社にも立場があります。
メーカーとお客様の間に入って、双方に失礼がないように動いています。

そこを考えず、自分の予定だけを優先してしまうと、関係者全員から信頼を失います。

営業で一番怖いのは、商品が売れないことではありません。
「あの人とは仕事をしたくない」と思われることです。

そう思われた瞬間、次のチャンスはかなり減ります。

ほとんどのメーカー営業マンは誠実に対応してくれる

念のため言っておくと、今回のような営業マンはかなり珍しいです。

普段お付き合いしているメーカーの営業マンは、基本的に皆さん本当に丁寧です。

腰が低く、技術的な質問にも嫌な顔をせず答えてくれます。
分からないことがあれば調べてくれます。
お客様を不快にさせるような言動もしません。

たとえ競合メーカーであっても、同業他社であっても、失礼な態度を取る人はほとんどいません。

むしろ、そういう人たちを見ているからこそ、今回の対応が余計に目立ちました。

営業は、どれだけ売れるかだけではなく、周りからどう信頼されるかも大事です。

営業マンは敵を作ってはいけない

今回の出来事から、私が強く感じた教訓があります。

営業マンは、絶対に敵を作ってはいけない。

もちろん、全員に好かれることは不可能です。
どれだけ丁寧に仕事をしていても、相性の合わない人はいます。

それでも、自分から敵を作るような言動は絶対に避けるべきです。

お客様を軽く扱う。
商社を軽く扱う。
約束や調整を軽く見る。
相手の時間を想像しない。

こういう行動は、じわじわと自分の信用を削ります。

営業の世界は、意外と狭いです。

今は直接関係がなくても、別の会社でまたつながることがあります。
担当が変わって再会することもあります。
業界の集まりで顔を合わせることもあります。

だからこそ、同業者からも信頼される営業マンでいることが大事です。

「あの人なら安心して紹介できる」
「あの人ならお客様の前に出しても大丈夫」
「あの人とはまた仕事をしたい」

そう思われる営業マンが、本当に強い営業マンだと思います。

まとめ

今回は、あるメーカー営業マンの非常識な対応について書きました。

お客様のアポを取ってほしいと依頼しておきながら、連絡が遅いからと勝手に別の予定を入れる。
これは営業として、かなり信頼を失う行動です。

営業は、自分一人で完結する仕事ではありません。

お客様がいて、仕入先がいて、商社がいて、社内の人がいて、いろいろな人の協力で成り立っています。

だからこそ、自分の都合だけで動いてはいけません。

相手の時間を大切にする。
間に入ってくれている人の立場を考える。
約束や調整を軽く扱わない。

当たり前のことですが、この当たり前ができないと、営業としての信用は一気になくなります。

営業マンは、敵を作ってはいけない。

全員を味方にするのは難しくても、少なくとも自分から信頼を壊すようなことはしてはいけません。

今回は私が怒った話でしたが、反面教師としてはかなり大事な出来事だったと思います。

ちなみにいつか、

「組合の飲み会で、お酒を飲みすぎて皆の前で怒り出した商社営業マンの話」

も書こうと思います。

それでは、おやすみなさい。

……当時のことを思い出して、少し目が冴えてきました。

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