1,200万円の設備を即決した小さな会社。大きな会社が買えなかった理由

営業ノウハウ

おはようございます!

今日もAI時代に負けない営業マンを目指して勉強していきましょう!

今日は、会社の大きさと「決断の速さ」についてのお話です。

大きな会社と小さな会社。条件のよい商品が出てきたとき、買えるのはどちらでしょうか。

資金力のある大きな会社が有利。そう思いますよね。

ところが、私が経験したある中古設備の話では、違う結果になりました。

大きな会社は見送り、小さな会社が購入したのです。

どうしてそうなったのか、解説していきます。

格安の中古設備。でも返事は一週間以内

あるとき、格安の中古設備を紹介してもらいました。

価格は1,200万円。

いや、十分高いでしょうと思いますよね(笑)

ただ、新品ならその倍はする設備です。写真を見る限りではかなりきれいで、紹介元からも状態は非常によいと聞いていました。

偶然にも、私が担当しているお客さんの中に、まさにその設備を探している会社がありました。

これはよい話になるかもしれない。そう思って案内すると、強く興味を持ってもらえました。

担当者の反応を見る限り、もう買う気満々という様子でした。

しかし、販売元から一つ条件がありました。

「購入するなら、一週間以内に返事がほしい」

それだけ条件のよい設備なので、ほかにも購入希望者がいるというのです。

ここが、どうしても乗り越えられませんでした。

そのお客さんは、社員が300人近くいる会社です。親会社もあり、設備投資には決められた手順があります。

月に一度の設備投資の会議にかけ、稟議を通し、社長の承認をもらう。

担当者が「欲しい」と思っただけでは、購入できないのです。

金額も1,200万円ですから、当然といえば当然です。

通常の手順では、とても一週間以内には決められない。結局、この話はお断りすることになりました。

買ったのは、社員20人にも満たない会社だった

数か月後、たまたまその設備の行く末を知りました。

購入したのは、普段から私たちの会社の資材を買ってくださっている、別のお客さんでした。

社員は20人にも満たない、小さな会社です。

社長がお父さん、工場長が息子さんという、家族が経営を担っている会社でした。

こちらでは、社長の「買う」という一声で決まったそうです。

もちろん、その一声の裏には、設備の必要性や資金面についての判断があったのでしょう。

それでも、大きな会社が社内の手続きを進めている間に、小さな会社は購入を決められた。

今回は、会社の規模よりも、決断の速さがものを言ったのです。

大きい会社が有利とは限らない

会社が大きいことには、さまざまな強みがあります。

資金力や信用力、取引の規模など、小さな会社には簡単にまねできないものもあるでしょう。

一方で、大きな金額を動かすには、多くの人の確認が必要になることがあります。

担当者、上司、関係部署、経営者。それぞれが確認することで、判断の間違いや無理な投資を防いでいるわけです。

だから、承認に時間がかかることを、単に「大企業は動きが遅い」と片づけるのも違うと思います。

小さな会社の即決にも、トップの判断に大きく左右されるという面があります。

速ければ必ず正しいわけではありません。

ただ、今回のように期限のある話では、その速さが大きな強みになります。

普段は強みになっている仕組みが、場面によっては不利に働く。逆もまたある。

もちろん、すべての大きな会社が遅く、小さな会社が速いわけではありません。

営業は「欲しいですか?」だけでは足りない

この経験を営業の仕事に置き換えると、学べることがあります。

それは、お客さんの「欲しい」と、会社としての「買える」は別だということです。

商品がよい。価格も魅力的。担当者も乗り気。

それでも、決裁の手順と期限が合わなければ、購入には進めません。

だから、設備を探していると聞いた段階で、商品の条件だけでなく、購入までの流れも確認しておくことが大切です。

例えば、次のようなことです。

  • 最終的に購入を決めるのは誰か
  • 設備投資の会議はいつ開かれるか
  • 社内の説明には、どのような資料が必要か
  • 急ぎの案件を相談できる手順はあるか

「よいものが見つかったら紹介してください」

そう言われたら、もう一歩踏み込んで、

「もし見つかった場合、購入の判断までどれくらいかかりますか?」

と聞いておく。

この一言があるだけでも、提案の準備は変わってくると思います。

相手の「決め方」に合わせて提案する

承認に時間が必要なお客さんには、担当者が社内で説明しやすい材料をそろえる。

価格だけではなく、新品との比較、設備の状態、導入するメリット、搬入や据え付けにかかる費用、保証の有無などです。

特に中古設備は、本体価格が安くても、それ以外の費用や条件を確認する必要があります。

担当者に見積書だけを渡して、あとは社内で頑張ってください、というわけにもいかないのです。

お客さんの担当者が、社内で提案するところまで手伝う。それも営業の仕事です。

一方、経営者が直接判断するお客さんには、判断に必要な情報を簡潔に整理して伝える。

何が得なのか。どこに注意が必要なのか。いつまでに決める必要があるのか。

すぐに決められる相手だからこそ、勢いだけで買ってもらわないように、気になる点もきちんと伝えたいところです。

また、売り手に対して、回答期限を延ばせるか相談する余地もあるでしょう。

ただし、相手の了承なしに取り置きを約束したり、お客さんの社内ルールを飛ばすよう迫ったりする話ではありません。

双方の事情を確認し、成立する条件を探す。

ここに、間に入る営業マンの役割があると思います。

また、大きい会社は直接社長には会えない、小さい会社では社長と直接話ができる、というパターンが多いので、ここも覚えておいてください。

まとめ|商品だけでなく、決断までの道筋を見る

今回の出来事は、「小さな会社のほうが優れている」という話ではありません。

大きな会社にも、小さな会社にも、それぞれの強みと事情があります。

営業マンが知っておきたいのは、会社の規模だけでなく、その会社が何を材料に、誰の判断で、いつ決めるのかということです。

価格や商品の情報を集めるだけなら、AIも助けてくれます。

でも、そのお客さんの社内事情を聞き、担当者と一緒に購入までの道筋を考えるには、普段からの関係づくりが欠かせません。

よい商品を見つけて持っていくだけでは、話がまとまらないこともある。

だからこそ、次によい情報が入ったときには、「どこが欲しがるか」に加えて、「どうすれば判断してもらえるか」まで考えたい。

それが、今回の1,200万円の設備から学べる、営業マンの大切な仕事だと思います。

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